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プロットとあらすじ [シナリオ作法]

さて、前回はプロットについてお話しましたが
よく聞かれるのが「あらすじ」とどう違うの?という質問です。

私も聞かれるたびに、どう説明していいものか分からずに
ネットであれこれ調べてみては、うーん…と唸ってしまいます。
なんだか人それぞれのプロット観のようなものがあって、
これがプロットで、これがあらすじなんですよ皆さん!
って断言できないような状況のようです。

シナリオスクールでは、これがプロットの書き方!
とか教えてくれてるんでしょうが、如何せん、私は野良なので
そういった共通認識の伝授をされておりません。
シナリオスクール出身の誰かに聞いてみて
上手く聞き出せたら、発表する事に致します。

それはそれとして
私の思うプロットとあらすじの違いは
「あらすじから脚本を書くのは大変なので
 脚本を書く時はプロットからにしろ」
ってことです。

例えば、
地球で迷子になった宇宙人が
出逢った少年によって匿われつつ心を通わせる。
少年は宇宙人との交流によって
抱えていた孤独感や家族との疎外感を克服し、
宇宙人との絆を深めて行くが、
やがて宇宙人はUFOを呼んで宇宙に帰って行く。
…というあらすじから脚本を起こすのは大変です。
漠然としすぎて、どこから手をつけていいのやら、ですよね。




なので、今度はプロットでやってみましょう。
例えば、
宇宙人がUFOから置き去りにされる。
母子家庭で兄妹とは仲が良くない少年が登場。
少年と宇宙人が出逢う。
宇宙人、地球の文化についてテレビで学ぶ。
宇宙人、カタコトながら喋れるようになる。
少年と宇宙人と心がシンクロする。
シンクロしたが故の騒動が少年の学校で起こる。
少年の兄妹にも宇宙人の存在がバレる。
宇宙人を守るという目的で兄弟が団結する。
UFOを呼ぶためにアンテナ設置が必要。
ハロウィンに乗じて宇宙人が外出してアンテナ設置。
政府に宇宙人がいることがバレる。
宇宙人、具合が悪くなる。
シンクロした少年も一緒に具合が悪くなる。
政府に捕らえられる宇宙人。
宇宙人は少年を救うためシンクロを切り離し、死んでしまう。
宇宙人、復活。
UFOが迎えに来たと告げる宇宙人。
少年の仲間たちが協力してくれて、一緒に政府の手から逃れる。
少年たちと政府の役人とのチェイス。
UFOの着陸地点であるアンテナ設置場所に到着。
宇宙人は無事UFOに乗って帰って行く。
…と、こんな感じに要素が揃ってれば
さっきのあらすじよりかは、脚本にしやすいですよね。

他の人はさておきまして
私にとってのプロットは、こんな感じです。

まずはこんな風にざっくりしたプロットを書いたら
次は必要に応じて、主人公の心情の流れのポイントとなるエピソードを
配置したり、言わせたい台詞だとか、状況設定だとかを補足していきます。

kaisya_man.png

で、プロデューサーに見せる場合は
読んで面白く感じさせるように、文章を整えなくてはいけません。
かといって長くなり過ぎては、読んでくれません。
名刺代わりのプロットをビシッと渡すために日々努力であります。

もちろんプロット書くだけではお仕事にならないので
脚本も書かねばなりません。
当面、提出しなくてはいけないものがないからといって
脚本を書かないでいると、執筆脳が鈍ってしまいます。
なので、誰に頼まれるでもなく、脚本を書いていたりするんですが
幕末を舞台にしたペリーと幕府の交渉裏話的な映画に興味がある方がいましたら
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そんなこんなで、まもなく3月もおわりです。
4月から新しい環境に臨む方も多いと思いますが
どうぞ無理せず、健康第一で、お過ごし下さい。

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